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第368話 防衛省 アヤカシ対策班 解析部
鷹司は天井を向き目をつむりながら左手の親指と人差し指で両目の目頭を揉んでいる。 ふと視線を外し…
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第367話 メルクマール
「愚問だったな。細かなメカニズムはまだはっきりしないが零時のあとにアヤカシが爆発的に増えるグレイグーが発生する…
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第366話 魔獣医
「官房長官。各所に伝え終わりました」 「ごくろう」 「いえ」 秘書官は執務室のドアの前で鷹司の言葉を…
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第365話 侵攻
秘書官は官房長官室のドアが開けるや否や滑りこむように部屋に入ってきた。 不思議と座敷童の姿は消えている。 …
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第364話 歴史の罪―重層累進・悲嘆(クロニクル・グリーフ)―
G7アヤカシ対策オンラインサミット。 「日本はこのたびのハリケーンアンドロメダによる被害に対して見舞金の拠…
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第363話 ラジオ
ふだんアイドルのラジオは聴かないけど美亜先輩のことがあったからなんとなく四季の四人が担当するラジオを聴いてい…
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第362話 水晶髑髏(クリスタル・スカル)
繰は深々と下げていた頭をあげた。 視線の先で美亜とその母親が今、まさに校舎の廊下の角を曲がるところだった。…
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第361話 五つめの季節
「あれ?」 机に突っ伏していた美亜は顔をあげた。 「ああ、美亜ちゃん起きた?」 「……校長先生? …
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第360話 下級アヤカシ 朧車(おぼろぐるま)
あっ、美亜先輩の目がとろんとしてきた。 九久津が混合で三体のアヤカシを召喚したの初めて見た。 何体まで召喚…
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第359話 土用(どよう)
俺は社さんにもらった守塩しおを握りしめ本日きょうの残り一日の無事を願いながら寄白さんに連れられるまま六角市の郊…