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第123話 データを消した人
『なあ九条。医者のやりがいってなんだよ?』 「やりがい……か? たとえば疳虫かんのむしをとったあとにうその…
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第122話 キレ者
九条は二条の去った部屋でしばらく物思いにふけっていた。 真っ暗なディスプレイは九条の悩みをそのまま映してい…
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第121話 能力 【ダブルラセンサー】:ジキル【治癒分配者(キュア・セパレーター)】
「能力を使ったと証明できる証拠……らしい。……けど、私にはわからない」 「はっ?」 二条は九条がすぐに答…
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第120話 禁断の能力者 【オムニポテントヒーラー】
「えっ?」 「四仮家先生知らない?」 九条は話題を変えたと同時に少し声のトーンを落とした。 そのほうが…
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第119話 一方的
二条は九条のいる診察室を尋ねてきていた。 髪をかきあげながらすこし困った様子で話しをはじめる。 「九条ちょ…
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第118話 【広域指定災害魔障】 怪し雨 (ファフロツキーズ)
九条はどこにでもなくそう叫んだ。 鋭い声が部屋の中にこだまして、部屋の壁はそれを吸収していった。 『リミッ…
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第117話 大病魔障 【狐憑】(きつねつき)
{{狐憑きつねつき:九尾きゅうび}} 最初の変化は口調からはじまる。 九条のいつも穏やかな話しかたは患者…
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第116話 能力 【ダブルラセンサー】:ハイド【病 処方者(シック・プリスクリプシャン)】
ここぞとばかりに群がってきた魑魅魍魎はある種救いを乞うように喚きながらつぎつぎに九条へと覆いかぶさっていった。…
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第115話 診殺室(しんさつしつ)
これからどんなに痛いことがあるのか? これからどんなに苦しいことがおこるのか? これから先の生活は? 治療費は…
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第114話 疑惑の人
九条が思い浮かべたのは日常を切磋琢磨する同僚の顔だった。 それは同じ【総合魔障診療医】の只野或人ただのあると…