【公式】異能者たちの苦悩-連載小説-

　「警察あんたらが訊くくらいだ。この娘ももう死んでるのか？」 　与捨よすては強めに訊き返した。 　「はい」 　…

　戸村さんが銀行にきてからどこか別の場所で話を訊くということで、班長さんとあの薄い青色のツナギの男は銀行から出…

　 　戸村伊万里は車内に2in1のタブレットを持ち込んでいた。 　（まさかあんなところで寄白繰に会うとは、まあ…

　「え、ま、まあな」 　与捨よすては検美石のあまりの熱量に気圧されてのけ反っている。 　「よく知ってるって。お…

六波羅は与捨よすてから川相憐かわいれんの写真を受け取り――つぎ、と三枚目の写真をめくった。 　どこか周りを気に…

　検美石は顔をほころばせる。 　その笑みは黒いハンドルだけが見ていた。 　「おい」 　「あ、はい」 　六波羅が…

　六波羅は自分が乗り込んだ後部座席のドアを閉めた。 　隣には薄い青色のツナギの男、与捨よすて太人たひとが静かに…

　「いや、そんなことはない」 　「うそくせーな」 　張り詰めた空気のなかまた自動ドアが勢いよくがーっと開いた。…

　「まあまあ」 　班長さんは警察手帳をしまうと薄い青色のツナギの男の両肩を掴み落ち着かせていた。 　「警察って…

　俺の視界に「警察官立寄所」の看板が過った。 　そのまま校長の後について銀行の真正面から入口の自動ドアをくぐる…