【公式】異能者たちの苦悩-連載小説-

　いまだ経済の話題を繰り広げている大型商業ビルの大型ビジョンの右上に現在の時刻が出ている。 　そろそろエネミー…

俺と山田はガラスドアを開いて駅に入っていった佐野の背中を見送った。 　俺は今もまだ佐野と同じように沈んだ気持ち…

「佐野いつもこれ持ち歩いてるの？」 　「うん。無念だっただろうなって……。人って死んでから四十九日経つと次の”…

　通学の時のように到着予定時刻から誤差数秒で六角駅に着いた。 　――ブシューと空気の抜ける音がしてバスの前扉が…

俺と山田はバスの中で落ち合い、今ふたりで六角駅に向かっている最中だ。 　今日は山田の服を選ぶために俺たちは一日…

今日から臨時休校だから朝は少しくらい遅くてもいい。 　休みサイコー!! 　バスの時間を気にしなくていいのは心に…

――ギギギギ。カラカラ。ギギギギ。カラカラ。ギギギギ。カラカラ。ギギギギ。カラカラ。　 　異音を目前にしながら…

　モルスは負傷している利き手とは反対の手でワインボトルを鷲掴みにした。 　黄ばんだ歯でかぶりつくようにコルクを…

ツソンはクジャクの羽根のような黒い翼のオブジェがついたフルートの歌口うたぐちから唇を離した。 　 　（その大海…

モルスの言葉が気に障ったのかウスマはモルスの言葉を遮るようにバサっとマントを翻した。 　「図星か？」　 　 　…