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第114話 疑惑の人
九条が思い浮かべたのは日常を切磋琢磨する同僚の顔だった。 それは同じ【総合魔障診療医】の只野或人ただのあると…
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第113話 ―NOT FOUND― 消されたデータ
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 九久津堂流 Sterbenステルベン ■■■■■■…
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第112話 傷痕
「九久津さん。昨日、目を覚ましたばかりなのについつい質問をしすぎました。日をあらためます。すみません」 「…
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第111話 ナイトメア・リフレイン
九条は九久津にいい返したこともたくさんあったけれど、諸々の事情を飲み込み冷静に気持ちと折り合いをつけた。 医…
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第110話 疑念
「これから先の会話はカルテのような書類にはいっさい残しません。すべては僕の中に留めておきます。ということであ…
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第109話 孤高の医者(ひと)
「九久津さん?」 九条はそっと白衣を脱ぎ、クルっとたたんで机の上にゆっくりと置いた。 そのしぐさはタンス…
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第108話 カルテ:病名1 【呪詛による。右上肢(みぎじょうし)の化石化(ミネラリゼーション)】 病名2 【ポイゾナスルーティーン(毒回遊症)】
「はい」 九久津は九条の表情を確認しながらうなずいた。 「九久津さんの現在の魔障は顆粒層止まりです。このぶ…
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第107話 総合魔障診療医 九条千癒貴(くじょう ちゆき)
ここの診療室は無機質な部屋とは違っていてデザイナーズマンションのように近代化されている。 内装もとても患者を…
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第106話 内部
いくつもの大きな窓が幾筋もの光を迎え入れていた。 燦々さんさんとした木漏れ日のような・・・陽射しは、廊下と室…
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第105話 ミッシングリンカー「タイプC」
「その声って鷹司官房長官?」 二条の口をついて出た言葉はここ最近国民の耳目じもくを集める国務大臣の名前だっ…