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第311話 昭和の刑事
「この部屋の臭においってこんな付け焼刃な対応じゃ消えませんよね? すみません」 女性警察官は六波羅を凝視し…
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第310話 調書
女性警察官はすっかり話し込んでいて、しばらく目を向けることのなかった調書に目をやった。 六角駅の前にばら撒…
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第309話 哀藤祈(あいとういのる)
「そういう子ほど追い詰められるんですよ?」 「軟弱なだけだろ?」 「班長。今の時代にそんなこといったら終…
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第308話 六角中央警察署
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 黒杉工業 代表取締役社長 黒杉太郎 己の罪を…
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第307話 再生
俺たちはいったん川相さんをビルの壁にもたれさせて、俺は制服のブレザーをかけた。 そのころにはもう獏の姿も消…
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第306話 救済
「あなたたちって人生何回目って感じだよね? 私より社会のこと知ってるし」 まっ、まあね~俺しか知らないけど寄…
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第305話 強い言葉
「川相さん。その手首の傷は躊躇ためらい傷でしょ。だからあなたは躊躇ためらったぶんだけ生きたいって思ったはずな…
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第304話 弱音(よわいことば)
Ⅲドライを解除して、十字架のイヤリングを手に社さんと寄白さんのところに向かう。 といっても俺の目と鼻の先だ…
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第303話 視覚の死角
「さ、沙田くん。あなた危ないわ」 社さんにすこし怒られた。 まあ、こうなることはわかってた。 …
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第302話 「水鏡の虚像」と「影のドッペルゲンガー」
「じゃあこれからのことを詳しく説明するわね?」 「うん」 「沙田くんが見る予定のスーサイド絵画の虚像が右に…