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第340話 異物混入(コンタミネーション)
「寄白さん。ちょっとご相談がありまして」 社禊やしろみそぎは受話器片手にゴクリと唾を飲んだ。 『社宮司ど…
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第339話 絵馬
『六角市の教育委員会にも官房機密費が投入されてるわね。六角市は対アヤカシとして重要な街だからだろうね。近畿地…
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第338話 純米大吟醸酒(じゅんまいだいぎんぞうしゅ)
部屋にひとりになった社禊やしろみそぎは真新しい筆を懐に忍ばせると神棚の下まで歩いていった。 金色の板の上に…
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第337話 社禊(やしろみそぎ)
「お父さんいる?」 社は抑揚なく障子ごしから声をかけた。 部屋の奥で人影が大きく揺れている。 「ああ、い…
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第336話 呼び水
戸村伊万里はスマホを耳に当てながら2in1の液晶画面のなかを泳ぐ数字とアルファベットを目で追っていた。 とき…
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第335話 里帰り
「バイブス弱ぇーアル」 「どういうこと?」 「雛。うちの足見てみるアル」 「えっ? なに?」 「こ…
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第334話 キラリメガネ
「雛。次にうちが何味のパフェの食べたいかを当ててみるアル?」 「それって電子共有ノートでみんなに訊いてたので…
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第333話 人は生まれる場所を選べるか?
(ああ~チーズティーか。沙田くん、よくわかったな。エネミーのこういう部分がわかるのって沙田くんか美子くらいよ…
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第332話 ファストフード
六角第二高校がしばらくのあいだ校舎の改修工事で短縮授業のため、社とエネミーは繁華街にいた。 南町の繁華街の…
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第331話 密着取材
いざ、タクシーに乗る。 ふふ、わかってるさ。 このパターンってなんだかんだ独りタクシーになるってオチだろ…